「何を……」
「証拠が大事?そう言って、また逃げる気?」
「何を変なことを言ってるんだい?私は別に、逃げてなんかいない」
「……そう」
紘子は不敵に笑うと、ユラリと拳銃を取り出した。
それを、信夫に突き付ける。
「紘子ちゃん!何て事を……!」
恵一が慌てて彼女を押さえようとする。
しかし、当の本人は何のその。
そのままの状態で、ゆっくりと話し出した。
「弾は入ってないよ。食器棚の下の引き出しから見付けてきた。恐らく、お母さんのだと思う」
「なっ……」
「両親共々銃刀法違反。情けないね」
紘子はテーブルに、持っていた拳銃を置いた。
そして、再び信夫を見上げる。



