家に上がる。
右のドアが開きっぱなしになっている。
どうやらそこがリビングらしい。
恵一を先頭に、部屋の中へ入っていった。
茶を基調とした、落ち着いた感じのリビング。
物音に気付いたのか、ソファに座り、本を読んでいた女性が顔を上げた。
「おぉー!ケイちゃん!久しぶり!」
「よっ!チーも元気そうだな」
恵一が嬉しそうに返す。
それを呆然と眺める紘哉と羽兎。
「何か俺達って場違いだよな」
「何でつれてこられたんだろうね……」
「こんな事見せつけるために呼んだんなら、腹いせに後でチョコ買ってもらう」
「何か安いね」



