彼女は不審者を見るような顔をしていたが、恵一の姿を見るなり、少し驚いた表情になった。
「あれ……ケイ兄?久し振りだね。お姉にでも用があんの?」
「まぁ、そんなところかな」
恵一は嬉しそうに頭を掻く。
彼女もつられて小さく笑った。
「お姉だったら、今日仕事休みで家にいるよ」
それだけ言い残すと、紘哉を一瞥し、家の中に入っていった。
紘哉と羽兎は、何も言わずに恵一を見る。
「紘子(ひろこ)ちゃん。大きくなったなー。ここの家の次女なんだよね。
高3って言ってたかな」
「年の割には落ち着いてるんだな」
「クールなんだよ。チーとは正反対だ」
恵一は荷物を持ち、家の中に入っていった。
二人も彼についていく。



