こちらミクモ探偵事務所5


「ご兄妹、仲がよろしいのね」

「まぁ、はい。昨年、交通事故で両親を亡くしてしまったので……」

「あら……それはご愁傷様です」

眉を下げ、申し訳なさそうにするみどり。
紘哉は首を振った。

「いえ、気にしないでください。な、羽兎?」

「そ、そうだね!お兄ちゃん」

「お兄ちゃ……」

紘哉の顔が小さく歪む。
恵一は苦笑いを浮かべた。

「こんなところで立ち話もアレですから、中へどうぞ」

そう言って、みどりは中へ入っていった。
三人の口から思わず長いため息が漏れる。

「えらい話盛ったな」

「うるさい。一番これが手っ取り早い」

「そうだけどさ……」