紘哉と恵一は顔を見合わせた。
ここで、紘哉が探偵と言うことを明かしてはならない。
上手く嘘をつく必要がありそうだ。
紘哉は彼女の方を向き、平然とした顔で言った。
「彼女は、俺の妹です」
「い、妹!?」
声を抑えながら、二人が驚いた顔をする。
紘哉は羽兎を睨み、顎でみどりを指した。
みどりは不思議そうな顔で三人を見ている。
羽兎は慌てて頭を下げた。
「えーっと、三雲羽兎です!よ、よろしくお願いします!!」
「元気な子ね。よろしくお願いします」
嘘に慣れていないらしい。
少々どもったものの、怪しい目で見られる事はなかった。



