『ねぇ、ねぇー』

服の袖を弱く引っ張られる。

「どしたの?
ユキナちゃん」

屈んで目線を合わせた。


『りー姉ちゃん、四葉のクローバー見たことあるのぉ?』

純粋な瞳が輝いた。

「う〜ん…。
あんまりないかな。
どうして?」

『だって、四葉を見付けたら幸せになれるんだよね!!』


屈託のない満面の笑みを浮かべながら、ユキナちゃんは一生懸命話す。


『だから、四葉を見付けてここにいるみんなで元気になってお家へ帰るの』

「そっかぁ。
ユキナちゃんは優しいね」
頭を撫でてあげると、ユキナちゃんは嬉しそうに目を細めた。