ある日の夕方。

あたしはリュウジの家に呼ばれた。


元々リュウジの両親は仲が悪く家にいる方が珍しいらしくて、家には誰もいなかった。





そのまま何回も行ったことがある、リュウジの部屋に通された。

でも、その日は何かがいつもと違った。





電気もつけられてなくて、更にはカーテンまで閉められた薄暗い部屋。


一歩足を踏み入れた瞬間、あたしはリュウジに腕を捕えられて、ベッドへ突き飛ばされ…





無理矢理犯された。

いわゆるデートレイプ。




どれだけ抵抗しても、リュウジは決して手を止めなかった。

必死に泣き叫んでも力任せに殴られ、黙らされるの繰り返し。



圧倒的な暴力に支配され、あたしはただされるがまま。

従順な犬のようになるしか、生きてこの部屋から出る方法はないんじゃないか、とすら思った。




いつもとは違う彼の姿。
初めての事への恐怖感。

幸か不幸か、あたしはいつの間にか意識を失ってしまっていた。




再び目覚めたのは、行為が終わった真っ暗な部屋。


一瞬、何が起きたのか分からなくて、信じたくもなかったけど…

残酷にも体に残る痛みが、あたしの体に付いた白い液体が、全てが事実であることを物語っていた。


あたしの心はその瞬間に、
砕けた。