その日の帰り。
いつものようにバスケ部3人で帰っていた。
さすがに優華からあんな事を言われて、
テンションは、上がらなかった。


「…でさぁ~w」
「まじで!?」
「マジ。でもさぁ…思わない?」
「だから、だからw」


いつもなら、大笑いしながら聞けていたのに。
今日は、二人の話さえ、聞こえていなかった。


「じゃ、明日ね~?バイバーイ♪」
(…はっ!茜の声だ)気が付くと茜と別れる道にきていた。
「バイバーイ♪」
私と彩夏は、笑顔で手を降った。

そんな、私の異変に一番に気がついてくれたのは、
彩夏だった。いつもそうだった。


「…恋歌?どうしたの?元気ないね。悩み事?」
「そう?バリ元気なんだけどww」
「そう?なら、いいけど。」


あんな事を相談できるわけがなかった。
今まで、彩夏には、なんでも話せた。親身になって
相談にものってくれたし。
でも今回は必死で隠した。
きっと彩夏には隠していても気付かれていただろう。
でも、それ以上は、聞いてこなかった。
そうゆう、彩夏のさりげない優しさが大好きだった。

「恋歌ー。あのね?」
「ん?どうした?」

次に彩夏の話した内容には言葉を失った。
「涼希のことなんだけど…。涼希、うちの事好いてくれてるのかなぁ?」
「え?いきなりどうしたの?」
「恋歌の携帯、前遊んだ時にいじったじゃん?その時メール開いちゃったんだ。ごめん。」
「ぇ…。」
「でもね?嫌いじゃないから今、自分と毎日毎日相談してるの。驚いたけど、すっごくすっごく嬉しかったから。見ちゃったことは本当にごめんなさい。」
「…うん。」

頭の中は真っ白だった。なんでなの?という気持ちと
涼希に謝りたい気持ちで。
うっかりしていた。
事故だったという事を涼希がわかってくれるのか。
涼希、許してくれるかな?ほんとにごめんね。