「.........はい?」


 あ、しまった。
 同級生なのに敬語にしてしまう駄目な私。


「.......だから、男ギライも治してあげるし、一番の原因が解消されれば大丈夫だと思うからさ。俺は」



 貴方がよくても私はよくないのでは、と思った。
 だけど、言ったら怒られちゃうよね。


「......そ、それで、どうやって治すの?」

「へぇ、気になる?」 

「そりゃ、気になる」

「じゃぁ、教えてあげる」

「本当!?」

 つい高橋君が腰かけている椅子の前にある高級そうな机に乗り出す。

「あっはは、大丈夫。教えるよ」

「本当に!?嘘ついてない!?」

 やっば。ついテンションあがりすぎて敬語が消えた。
 消え失せるって英語でなんて言うんだっけな...?
 


「今、試したい?」
 高橋君が、少し悪戯な感じの笑みを浮かべた。

「はい!」

「そっか、おめでとう藍羅ちゃん」

「何がおめでと....んん.....っ!?」

 途中から言葉が口に出せなくなった。  




 なぜなら、唇を、ふさがれているから。   


「んっ、高橋く...っ!ふぁ、やめ...っ!」 

 


 あまりにも長いキスに酸欠になる。と思った私は。 


 酸素を取り込むために口を無理やり開いた。


 でも、これは、さらなる悪い結果を招くことになった。