【転入生な彼女】



「じゃあ、自己紹介しろ」


「矢崎雅です。今日から卒業までよろしくお願いします」


「・・・それだけか?」


「他に言うことなど、ありませんが」


「・・・お前らの自己紹介してくぞー」



呆れを含んだ声で、そういった先生に反応したクラスメイト達



「赤木からなー」



廊下側の一番前に座ってる、男子生徒が立ち上がった



「赤木晴斗です・・・」



名前に趣味等と自己紹介が進んでいく


それを、軽く聞き流して教室を見回してみる


・・・ホストのような先生が担任だというのに


それなりに清潔で綺麗な教室


花も綺麗に咲いているし


人は見た目で判断するべきじゃないって事?


どんどん自己紹介が進んでいくなか、騒がしかった教室が静まり返った


そして聞こえる、鈴の音のような可愛らしい声



「濱野めぐみです。趣味は、料理と裁縫なの。えっと・・・めぐみって呼んでほしいかな?」



“女の子”とはこの子の事をいうんだろうというくらいに


可愛い顔に仕草


なるほど・・・彼女が一番の人気者ってわけね


彼女が座った後はまた、教室がざわつきはじめた