それだけ言うと、樹里は「帰るね。」と言った。 「一緒にお祭り行かない?」 私はとっさに誘った。 樹里は「お迎えがきてるみたいだよ。」と、左側を指さす。 そこに立っていたのは結稀だった。 少し真剣な顔をして立っている。 「じゃ、またね。お祭り楽しんできて。」 そう言って樹里は公園を出て行った。 本当はすごく辛いよね。 樹里にとっても初恋だったんだもんね。 色んなことを考えて樹里の背中を見送った。