「こ、今夜、サークルの飲み会があるじゃないですか」


「うん。あるね。参加する人?」


「はい。集合時間まで暇になっちゃったから、敷地内を見て歩こうかと思って」


「探検してたら、迷子になっちゃったと」



笑われて、こくんとうなずくと、目の前に手のひらが差し出された。



「どこに行きたいの?」


「あ、えっと、生協に……」


「じゃ、一緒に行こう。オレもちょうど、そこに行くとこだったから」


「え? あ、あの」


「お尻汚れるから。そんなことに座ってると」