村瀬先輩のほうは、あたしに覚えがないらしい。



それもそうだよね。



サークルの人数だってそれなりにいるし、


ましてあたしは新人で、まだ1回しか集まりに参加してないし。



それに、たくさんの女の子に囲まれるのが日課みたいなイケメンさんだから、


ひとりひとりの顔なんていちいち覚えてないよね。



「で、なんでそんなとこに座ってんの? あ、もしかしてオレのことを探してたとか」



近いところからのぞき込まれて、思わずドキリッ。