「うそ! 眞緒ちゃんって彼氏いるの?」 「そ、そんな驚かなくても……」 「同じ大学の人?」 「ううん。東京にいるんだ」 「東京? じゃ、遠恋なんだ? 寂しいね」 「うん……」 とうなずくと、本気で寂しくなってきたから、話をもとに戻した。 「あたし電車通学だからさ。往復で2時間くらいかかっちゃうんだよね。だから学校で時間まで待機してるよ」 「あ、そっか。そうだったよね。じゃ、またあとでね」 「うん」