「ごご、ごめんっ。起こしちゃった?」


「お前より先に起きてた」


「うそっ」


「ホント。いつ食ってやろうかと思って待ちかまえてた」


「指を?」


「ん?」


「今、食べたから」


「……そういう意味じゃないんだけど」


「え? ……ん…っ」



奪われた唇がちゅっと音を立てて離れると、ハル兄は目を細めて微笑んだ。



「おはよ、眞緒」


「お……おはよう、ハル兄//」



……ああ……ホントに幸せだなぁ……。