「やっぱり王子様みたい……」



すやすや眠っているハル兄の頬にそっと触れる。


長いまつげとか、通った鼻筋とか、わずかに開いた唇とか……



「……ん」



くすぐったいのか、ちょっと顔をしかめるハル兄。


思わずふふっと笑うと、



「……誰だ? イタズラしてんのは」


「……わっ…」



突然目を開いたハル兄に、指をパクッと食べられた。