ふと気づくと、 白いシーツが思いのほか乱れていて。 昨夜の出来事が、ありありと頭の中に浮かんできた。 ハル兄の吐息……感触……声。 そういうものを思い出して、 込み上げてきた恥ずかしさや照れくささが、あたしの奥を、じゅん……とくすぐる。 背中に感じるハル兄の体温は、まだ規則正しく波を打っている。 はだけた胸元を隠すように毛布を引き上げたあたしは、 ハル兄を起こさないように、そっと寝がえりを打って体の向きを変えた。