☆幸せな朝――side:MAO __________ 「………ん……」 程よい気だるさの中。 薄く目を開いた先のカーテンは、朝の光に染まっていた。 体の上に感じる心地よい重みの正体は、 後ろからあたしをすっぽりと包み込んでくれているハル兄の腕。 大好きな人と迎えた……二人きりの朝。 腕枕をしてくれている方の手にそっと自分の手を重ねて、きゅんとなる。 ハル兄……一晩中こうしててくれたんだ。