「明日の朝……目が覚めたらひとりぼっちだったとか……そんなことないよね?」 目の前の存在を確かめるようにして、両手でハル兄の頬に触れる。 あたしを安心させるように柔らかくほほ笑んだハル兄は、 あたしの右手を取り上げて、薬指にはまった指輪にそっと口づけた。 「今夜は朝までずっと隣にいるから」 「……うん」