……優しく潤んだ瞳が、あたしをじっと見下ろしている。 鼻先が触れそうな距離で、言葉もなく熱い視線を絡ませ合っていると、 下のリビングから、AM0:00を告げる時計のアラーム音が微かに聞こえた。 ……誕生日は終わったけど、ハル兄は、ちゃんとここにいる。 魔法にかけられたみたいに幸せだけど……夢じゃ、ないんだよね? 「ハル兄……」 「うん……?」 「これも、サプライズとか……言わないよね?」 「ん? なんだそれ」