そっと振り向かせた頬に軽くキスをして、 それよりも強く唇に触れてから顔を離すと、上目づかいの眞緒の目は熱を帯びたように潤んでいた。 ……マズイな。これじゃこのまま押し倒しそうだ。 眞緒への贈り物は、まだひとつ残っている。 まずは、それを渡してからだ。 「眞緒」 「う、ん……?」 ポケットにしのばせておいた箱を取り出したオレは、 眞緒の手のひらを開いて、そこに乗せた。 「もう1個、お前にプレゼント」 「プレゼント? え? え?」 「開けてみ?」 「う、うん」