帰り道では、すっかり疲労に覆われていた。
戻ってからの残り仕事を考えると頭が痛い。
当然のように、口も重くなる。
しかしこれだけは言っておかねばと、来る時にはちゃんと連絡を入れるように注意をすると、
『来ない方が良かった? 邪魔だった? お勉強の』
なぜか静かに逆ギレを起こし、
『……あたし、家に帰る』
子どものようにすね始め、言い訳が始まった。
あげく、
『何もなかった? あの子と』
………。
ヤキモチからきた言葉なのだろうが、
真剣に授業をしている身にしてみれば、見当違いなセリフにしか聞こえなかった。


