「……キスしようとしたこと……もしかしてイヤだった?」 不安げに、先輩が聞いてくる。 あたしは、小さく首をふった。 ……だってあたし。 先輩とのキスを拒もうとしなかった。 告白だって……きゅんとして嬉しかったし。 じゃあどうして……避けていたんだろう。 ハル兄のことは忘れて、 近くで思ってくれている先輩の気持ちを受け入れた方が幸せなのかもって……そう思ったのに。