「取りに行くプレゼントだってそうよ」 「え?」 「ムダにするの? アンタに用意してくれてるのよ」 「……電話して事情を話すよ」 と、バッグの中をのぞくと。 「あれ? ない……」 あ……、 自転車のかごに入れて、そのまま置いてきちゃったかも……。 ……どうしよう。 オネエは、途方に暮れるアタシをじっと見下ろしている。 何か言いたそうで、でも、アタシ自身に答えを出させようとしているような顔で。