ハル兄の手のひらが頬に触れる。 傾いた唇があたしのおでこにそっと触れて。 そして…… ――自然に顔が近づいて、唇同士が触れた。 やわらかく、軽く、とても優しく。 名残惜しく離れてから見つめ合うと、 「むにゃむにゃ」とおかーさんの声が聞こえてきて。 思わず、二人ではっとしたけど。 気持ちよさそうな寝息が聞こえているだけで。 「……なんか、スリリングだね」 「だな」 あたしとハル兄は、鼻先をくっつけてくすくす笑った。