「アンタ、プレゼントを取りにいくところだったんじゃないの?」 「そうだけど、ちょっとくらいなら……」 「短時間で済むことじゃないでしょ。夕飯だもの」 「……」 「ちょっと来なさい」 そう言って立ちあがったオネエは、おもむろにあたしの手を引いて肉屋さんの前へ向かった。 「ちょ、ちょっとオネエ、何?」 「アタシからのプレゼントよ」 分厚い高級ステーキ肉を丁寧に包んでもらったオネエは、それをあたしに差し出した。