「誕生日にひとりきりで占い?」
「あ、いや、その……」
「じゃあさ、二人でお祝いしようよ」
「え?」
「そういう日にこうして会えるっていうのもすごいよなぁ……。やっぱり何か縁があるんだよ、オレと眞緒ちゃん」
「……先輩」
「どっかでメシでも食おうよ。せっかくだし」
「行こう?」とほほ笑む先輩を見上げながら、心がぐらぐらと揺れた。
あたしが寂しいとき、大変なとき、困っているとき、
先輩はこうして、さりげなく優しくしてくれる。
そばに、いてくれる。
先輩の言う通り……これも縁なのかもしれない。
もう、ハル兄のことは忘れろって……何かのお告げなのかもしれない。


