「特別注文でね、可愛いケーキを作ってもらってあるの」


「そ、そうなんですか。ありがとうございます」


「冷蔵庫に入れてあったんだけど、置いてきちゃった……」



がくーんと肩を落とすハル兄ママ。



「あ、じゃ明日にでもあたしが引き取りに……」



立ち直らせてあげようと試みると……



「眞緒ちゃん、家に行って持ってきてくれない?」


「……へ?」


「やっぱり今日じゃなきゃ意味ないし。バースデーケーキなんだもの」


「は、はあ……」