「置いてけぼりにされたから、一緒にコンビニ弁当食って、花火で遊んでたんだよな?」 おどけた感じで立ち上がった先輩は、あたしの頭をぽんと撫でた。 「友だちも帰ってきたことだし、オレは退散するよ」 軽く手を振った先輩が、宿舎へと戻っていく。 すかさずあたしの隣に腰を下ろした菜月ちゃんは、 「眞緒ちゃん? 村瀬先輩とキスしてなかった?」 そう言って、あたしの顔をおもむろに覗き込んだ。 「……えっ?」 心臓がはねる。