耳元でささやくように告げられると、 ノースリーブのあたしの肩は、先輩の手のひらにそっと包まれた。 「オレなら、寂しい想いとかさせないから」 「……先、輩」 シルエットだけだった姿は、もうはっきりと瞳に映っている。 真っ直ぐあたしに注がれる先輩のまなざしは、真剣で優しかった。 「……好きだよ」 こんなに近い場所でそう言ってくれる人がいることに、胸がきゅっと締め付けられる。