「む、村瀬先輩……来てたんですかっ」


「うん、さっき着いたとこ」



そう言いながら先輩は、「戻っておいで」と手招きしている。


それに従ったあたしの頭は、ぽんっと軽く叩かれた。



「また危ない目にあったらどーすんの?」


「そ、そうでした……。ごめんなさい」


「てか眞緒ちゃんが来てるとは思わなかったなぁ」


「友達に強引に誘われちゃって……」


「友達? じゃあ一緒に泳げばいいのに」


「いや、それがその……」



菜月ちゃんカップルのいる方に顔を向ける。