「眞緒、これ掛けてやって」 「うん」 受け取った毛布をそっとふたりに掛けてあげる。 「おかーさん、何の夢を見てるんだろ?」 寝顔がにこにこしている。 むにゃむにゃと動いている口が、「眞緒」って言っているようにも見えて。 「夢の中でもあたしを思ってくれてるんだなぁ」 ……ありがたいような、申し訳ないような。