……でも。


もっと、触れられたい。


こうやって、ハル兄の手で。


桜まみれの洋服の、その下の素肌にも。



「……教えて? ハル兄。いろんなこと……もっと」



顔を上げて小さく告げたあたしの唇を、ハル兄の親指がそっとなぞった。



――そして、キス。



「じゃあ…… 桜餅眞緒、いただこうか」



静かに抱き起こされたあたしは、


恥ずかしいのとウレシイのとドキドキするのと、


いろいろ混ざった気持ちのまま、ハル兄にぎゅうっと抱きついた。