「眞緒」


「……うん?」


「そういう顔、すんなよ」


「……え?」



聞き返すと、ハル兄は困ったように笑った。



「オレも眠くないんだよな」



首をかしげるあたしの髪に、その手が触れる。



「たぶんオレも、お前と同じ気持ち」


「?」


「……しようか?」


「え?」


「さすがにここじゃマズイけど」


「あ……///」



意味を理解して、耳まで桜色に染まる。