静かに抱き起こされたあたしのカラダは、ハル兄の上に重なった。 花びらが、ひらひらと落ちてくる。 甘え合う猫みたいにくっついた、あたしとハル兄の上に。 「……ハル兄」 「んー?」 「こうしてると、安心するね。だからあの日も眠っちゃったんだよね。こうやって重なって」 「ああ」 ハル兄が短く笑う。 「そう言えばそうだったな。今日も眠いか? なら寝てもいいぞ?」 「……ううん。眠くない」 優しく撫でおろされた頭を小さく振ってこたえた。