愛してんで



隆「ほらっ。大丈夫か?」


奏「ありがとう…」

2人は、公園のベンチに座っていた。

隆太から、ペットボトルのミネラルウォーターを受け取り、水分を体に取り込む。
沢山泣いて、カラカラになった体に染み込んでいく。


隆「今日あった事は、俺らだけの秘密にしよう。明日、あいつらが帰って来た時、どうなってても、ちゃんと支えられるように…」


隆太は、大きく背伸びをして、左手を奏に差し出した。


隆「帰ろう。ハンバーグ作らないと、あいつら文句言い出すから…」


奏「うんっ」


隆太の手を取って歩き出す2人を、夕日が照らす。

いつもよりも、暖かく感じた。