愛してんで



隆「奏っ!!」


荷物を持って、隆太は奏の後を追って、店を出ようとした。

鈴華の横を通り過ぎる時、鈴華の方へ振り返った。


隆「お前も、辛い恋あったみたいだけど……少しでも、すまない気持ちがあるなら……傷付けないで欲しい……好意が無いなら……あいつらが好きだった〈伊月 鈴華〉で振ってやって欲しい……お願いします……」


隆太も、鈴華に深く頭を下げると、店員にも頭を下げて、店を出て行った。


鈴華は、声を殺し泣き続けた。


友達も、ただ黙って見つめる事しか出来なかった。