愛してんで



昂「奏を探すで。」


綾「奏、港にいた。1時くらいだったから、今は何処にいるか・・・」


隆「どうしたんだよ。」


昂「今日、奏の兄ちゃんの命日やねん。兄ちゃんが死んだ日、今日みたいな雨と雷がなってたんやて。そん時の事を思い出して、アイツ壊れてまう気がすんねん。」


握ったタオルが、力無く床に落ちる。


身を翻して、綾が傘を持たずに外へ飛び出した。
他のみんなも、綾の後に続く。


佳「おばちゃんは、寮に居て。奏が帰って来たら、携帯に連絡して。」


うつ向いてるおばちゃんの肩に、そっと手を添え告げると、走り出した。