女の子「そうなんだ。じゃあ、いまごろよろこんでるね。」

ニコッと笑うと、海を眺めた。


奏「うん・・・きっとね・・・」


『ことーっ、行くわよー』


女の子「あっ!!ママがよんでるから、いくね。おねえちゃん、バイバイ。」


小さな手をヒラヒラと振ると、お母さんの元に走り出した。

お母さんは、奏を見つめると、軽く会釈をし、女の子と手を繋いで港から離れて行った。


奏《お兄と同じ、ことって言うんや。生まれ変わりだったりしてな・・・》


小さくなっていく背中を、黙って見つめていた。