奏「えぇ買い物したなぁ~」


臣「せやなぁ~、喜んでくれたら嬉しいんやけどなぁ~」


柚「大丈夫やって。俺らの気持ちが、パンパンに詰まってんねんで。」


臣「せやなぁ~」


夕暮れの道を、並んで歩く。


3人の影は、長く伸び離れる事なく続く。


柚「誰や?」


柚の問い掛けに見つめる先には、1人の女性。


切なげに寮を見つめ、佇む。
少し寂しげな目をして…


奏「何か、ご用ですか?」


はっとして振り向く女性は、深々と頭を下げる。


「あの…私、白河 千里と言います。こちらでお世話になってる、燿と潤の母親です。」


心臓が、ドクンと脈打つ。


3人は、声も掛けられず立ち止まった。