「そのために、スイを雇ったんだ。カイリに相談したら、この場で、彼女の存在を、みんなに知らしめたらいいって、言われて。それで、カイリにまかせることにした。そおしたら、カイリは、今日、スイを連れてきた」

「うん。連れて来られた」

「ごめんね。利用して」

「そんな大層なことじゃないじゃない。あたしは、はじめから、協力するつもりで、来たんだから。そうだよ、自分でも言ったじゃない。雇ったって。あたしは、ただ、雇われてきただけだよ。謝られることなんか、何にも、ない」

「・・・そう、だった」

力なく、笑う。