「オレ、家を出たいんだ。長男じゃないんだけど、家業を継がないといけなくて。おまけに、さっきの女のヒトと、結婚しなきゃいけなくて」
空気に、溶けてしまいそうな、つぶやく声で、続ける。
聞き間違いでも、何でもなかったらしい。
「もうちょっと、自由が欲しかった。オレ、彫金、やっていきたいんだ。それで食ってけるとは思ってないから、就職して、働きながら。でも、そんなこと許されないらしい」
「・・・」
「結婚するのが、家を継ぐ大前提だったりするから、それさえツブせば、オレは自由になれるんだ。相手に嫌われるのでもいい。相手に、あきらめてもらうのでもいい」
シオウは、やっとこっちを見る。
空気に、溶けてしまいそうな、つぶやく声で、続ける。
聞き間違いでも、何でもなかったらしい。
「もうちょっと、自由が欲しかった。オレ、彫金、やっていきたいんだ。それで食ってけるとは思ってないから、就職して、働きながら。でも、そんなこと許されないらしい」
「・・・」
「結婚するのが、家を継ぐ大前提だったりするから、それさえツブせば、オレは自由になれるんだ。相手に嫌われるのでもいい。相手に、あきらめてもらうのでもいい」
シオウは、やっとこっちを見る。

