ぴゅあ ぶるー×Deep blue

腕が当たって、イヤリングが、揺れる。

そうだ。

これ、欲しい。

せめて、シオウの作ったこれ、もらいたい。

反対の手で、ぐいっとイヤリングを握る。

冷たい。

でも、欲しいって、言えないんだろうな。

ああ、なんで、こんなこと頼まれちゃったんだろう。

空気、冷たい。

見上げると、月がある。

静かに、そこに浮かんでる。

「スイ」

呼ばれて、ドキッとした。

こんなに早く、戻ってくるなんて、思わなかった。