着飾ったヒト達がいっぱいいた。

カウンターのある、そう、広くない部屋だった。

立食で食事をしながら、お酒を飲みながら。

数十人のヒト達が、思い思いの場所に、かたまっている。

落ち着かない気持ちでいると、スーツの男の人が、スッとグラスをあたしに差し

出した。

あたしは、グラスをじっと見た。

ショートグラス。

キラキラしている、透明の液体。