「えっ?芽紅っ?」

「・・・?」

「目ぇ、真っ赤だよ?どうしたの?」

「・・・なんでもないよ。」

「なんでもない人が、泣くわけないでしょ?」

あたしは少し強引に、

屋上へと連れ出された。


「・・・何があったの?」

「・・瑠輝に、嫌われちゃったかもっ・・・。」

「黎俄君に?」

「・・・。先輩と上手くいったんだろ?おめでとうって。」

「・・・本当にそう思ってると思ってるの?」

わかんないよ、そんなの。

知らないよ、そんなの。

「本当に思ってるわけないじゃん。」

「・・・そう・・かなぁ・・・?」

「当たり前でしょ?ちゃんと誤解ときなよ?」

「・・・ありがと。」

あたしは目をゴシゴシ拭いながら

家に帰った。

帰った先は、自分の家じゃなくて

隣の瑠輝の家。


ピーンポーン♪

瑠輝、出てくれるかなぁ・・・?