生徒会室にて。

「ごめんなさい。」

あたしは、御弘先輩の目を見た。

「俺じゃ、不満?」

「そうじゃないんです。あたしには・・。」

「あたしには?」

「好きな人が、出来てしまったから。」

「・・・そっか。」

御弘先輩は、少しだけ考えて・・・

「もう1回、明日返事をくれない?」

と、微笑んだ。

「・・・わかりました。」

今日だろうと、明日だろうと。

あたしの返事は変わらないけど。

それでも、それでも・・・

明日もう1回断ればいいや。

「それでは、失礼します。」

「うん。気をつけて帰ってね。」

御弘先輩は、最後まで優しかった。


~♪

「ん・・?」

瑠輝からメールだ。

『先輩と上手くいったんだろ?

おめでと。

もう、仮彼女もおしまいだな。』

「えっ・・・?」

もう、

“おしまい”

なの・・・?

そんなの、嫌・・・

嫌だよぉ・・・。

あたしはその場に、泣き崩れた。

なんで?なんで?

あたしはあなたが好きだから

断ったのに。

なんでこうも簡単に

すれ違ってしまうの・・・?