その頃、瑠輝は。

「ったくあいつ・・・。どこ行ったんだよ・・・。」

「あ、黎俄君。どーしたの?」

「ん?あぁ、芽紅しんねー?」

「芽紅なら、御弘先輩の用事で生徒会室にいるんじゃない?」

「御弘・・・先輩・・?」

「うん。・・どうかした?」

「なんでもね。さんきゅ。」

俺は、急いで走った。

走って走って。

廊下をすり抜ける。

くそっ、あいつ・・・

そいつのことが、好きなのかよ・・・?

俺よりも、大事なのかよ・・・?


「っと!」

俺は生徒会室前で、止まった。

2人は、中にいるようだ。

なんか、声がきこえる。

「・・・失恋、しちまったのか・・?」

俺は、もう身体のすべての力が抜け落ちた。

もう・・・帰ろう。

こんなに早く、ゲームオーバーになるとはな。

今日で、あいつは

俺の“仮”彼女じゃ

なくなったんだ。