それから、約4日くらい経った頃。

あたしはまだ、しゃべれてはいなかった。

他に異常はないのに

なぜか声だけが出なくて。

お医者さんが言うには

トラックと衝突しそうになったときに

自覚はしていないけど

よっぽど大きなショックを受けた

・・・らしい。

「芽紅ーーっ!?大丈夫ーー!?」

「もー、心配したんだから・・・。」

あたしの友達だ。

学校帰りに、病院によってくれたみたい。

「お前ら、なんできたんだよ。」

「だって、芽紅の親友だもん。アンタこそなんでいんの?」

「コイツの彼氏だから♪」

瑠輝は、ドス黒い笑みを浮かべていた。

瑠輝のことは、学校の先生にも話してあるし

お医者さんも、

今のあたしには、瑠輝が1番の安定剤かもしれない

って言われてるし。

「か、彼氏ー!?芽紅、マジ!?」

『まぁ、嘘ではないけど・・・。』

こんな大声で、言わなくても・・・。

仮にも、入院中なんだからさぁ・・。

「おい、ここは病院だぞ?大声出すなって。」

「あっ、ヤバっ。」

瑠輝は、呆れたような顔をしていた。