この後、あたしはとりあえず家に帰った。

このまんま、学校に行くことなんか出来ないから。

ホントは、入院しないといけないかもしれないんだって。

「お前・・大丈夫か?」

あたしは、心配そうに顔を覗き込む瑠輝に

コクコク、と頷いた。

「これからずっと、俺がついてるから。心配すんな。」

お母さんにも、瑠輝から説明してくれるみたいだ。

マンションについて、

がちゃ、と家の扉を開ける。

「芽紅!?大丈夫なの!?」

お母さんが、慌てた様子で駆け寄ってきた。

どうやらもう、お医者さんから電話があったみたいだ。

「あら?・・・あなたは?」

「俺は、芽紅の彼氏です。」

っ!?

彼氏とか、言っちゃったよ、コイツ!?

「か、かか彼氏!?」

お母さんも、思った以上に驚いてる。

「黎俄瑠輝っていいます。これからよろしくお願いします。」

「黎俄・・君?あなたが芽紅を守ってくれたの?」

「トラックからは、なんとか。でもそのショックで声が・・・。」

「いいのよ。ありがとう。」

お母さんは、目に涙をためていた。

「これからも、芽紅をよろしくね。」

「はい。もちろんです。」

なんだこりゃ。

なんか、変な感じ。

「それで、黎俄君にお願いがあるの。」

「お願い・・・ですか?」

「そう。この子ね、ちょっと入院しないといけないみたいなの。」

「はぁ・・。入院、ですか。」

やっぱり。

色々、検査しないといけないんだって。

「その間、芽紅を頼んでもいい?」

「そんなこと・・・。もちろんです。俺が、ずっと芽紅のそばにいますから。」

「ありがとう。」

お母さんは、お父さんのこともあるもんね。

ずっと病院にいるわけにはいかないんだ。

まぁ、今日の夜は

お父さんが来るだろうけど。