「ちょっ!瑠輝!?」

「何慌ててんだよ。いーだろ、別に。」

よ、よくなーーーい!

前に着いてる

“仮”

は、どうした!

どこいった!?

「可愛い彼女がいて、羨ましいわねぇ。」

「だろ?はい、お金。」

瑠輝は、支払いを済ませて

またあたしの手を引いて、教室とは逆方向に歩き出した。

「ね、ねぇ。ドコ行くの?」

「図書室。」

「はぁ?」

あたし、今から授業なんだけど!?

「じゅ、授業あんだけど。」

「はぁ?サボりに決まってんだろ?」

はぁ?っじゃないわぁーー!

もー・・・

なんであたしまで、授業サボんないといけないの?

「んな不機嫌そうな顔すんなって。」

「あんたが無理やりなことするからじゃん。」

「何?俺と一緒にいたくないの?」

ぶっすーっとした顔をしていると

瑠輝が、ぐぃっと顔を近づけてきた。

「ち、近いってばっ//」

「何赤くなってんの?可愛い。」

チュっ

そのまま、キス。

しかも、渡り廊下のど真ん中で。

「ば、場所考えてよ・・・。」

「わりっ。んじゃあ、図書室ついたらやっていい?」

そ、そうゆう意味で

言ったんじゃないんだけどなぁ・・・。

「ダメ?」

「・・・好きにすれば。」

あたしは、なぜか

コイツに目を見られると

嫌だとはいえない。

「好き。・・って言ったらどうする?芽紅。」

「別に。あんたのこと、好きになったんじゃないんだから。」

最後まで、意地を張ってみる。

まだまだ認めない。

あたしは、コイツのことなんか

好きじゃないんだから。